W杯6勝目!魔法のジャンプ手に入れた沙羅

2016年01月26日 10時00分

 スキー・ジャンプ女子の高梨沙羅(19=クラレ)が、2年ぶり3度目のW杯個人総合王者へ“魔法のジャンプ”を手に入れた。

 

 W杯日本ツアーの締めくくりとなる23日の第7戦(山形・蔵王)で優勝し、今季は通算7戦6勝。W杯個人総合優勝を争う2位の昨季女王ダニエラ・イラシュコ(32=オーストリア)に181ポイントの大差をつけ、独走状態となっている。

 

 好調の理由は滑り出しの安定にある。今季、高梨は夏のグランプリで5戦全勝。オフの間から「最初の滑り出しが一番大切。1本目を走らせる瞬間からシーズンが決まってしまうと思うので、そこに向けて集中したい」と課題を挙げ、指導を受ける父の寛也さん(48)と徹底的に反復した。その結果、「去年とは比較にならない」(高梨)ほどジャンプの質が向上。冬の到来を迎えても感覚を維持し「いい時のジャンプはタイミングが遅れても後半まで持っていける。どんな状況でも、どんな風が吹いても、最後まで持っていける出だしを決めたい」と高梨は自信を示していた。

 

 身長152センチで軽量な高梨にとって、気まぐれな風は最大の敵。追い風を受け、空中で叩かれて失速してしまうこともあった。しかし、22日の第6戦では猛吹雪の中でもただ一人、ヒルサイズのジャンプを成功。「(板に)乗る位置からテークオフ、マキシマムまで一連の動作にいらないものがなくなってきた」(寛也さん)と余分な動作を極限まで排除し、ブレないジャンプを習得した。テレマーク姿勢が決まらないことに不満ものぞかせる高梨だが、27日からの欧州遠征でも快進撃は続きそうだ。