俊輔、小野はOAに消極的見解

2012年03月27日 14時00分

 ロンドン五輪出場を決めたU—23日本代表のオーバーエージ(OA=24歳以上の選手)枠の使用をめぐり、日本代表のザッケローニ監督(58)が“選手供出”に難色を示すなど、日本サッカー界で大激論が巻き起こっている。そんな中、元日本代表MFで10番を背負ったMF中村俊輔(33=横浜M)と、2004年アテネ五輪にOA枠で出場した元日本代表MF小野伸二(32=清水)がOA枠使用に消極的な見解を示した。



 ロンドン五輪本番では24歳以上の選手を3人まで登録できるOA枠について、関塚隆監督(51)は「これから考えたい」と消極的な姿勢を示したが、日本サッカー協会の幹部は「ベストメンバーで行くならOAは使うべき」との見解を示している。また6月に14年ブラジルW杯アジア最終予選を控えるザック監督はフル代表のOA出場に否定的など、賛否両論が噴出している。


 そんな中、史上最強と言われた00年シドニー五輪を戦った俊輔は「実は(08年北京五輪の際に代表監督だった)反町(康治=48、現J2松本監督)さんにも(OAで)誘われたんだけど、(当時所属していた)セルティックの考えもあって断った。あの時は申し訳なかったと思う」と自身もOAで出場する可能性があったことを明かした。


 それを踏まえたうえで、俊輔は出なくて正解だったという。「やっぱり(五輪)世代の現役代表に経験という意味でやらせたほうがいい。出場国のメンバーには結構良いクラブの選手もいたし、早く海外に出なきゃとか感じるキッカケにもなった。それは若い選手にとって大きい」。若手に世界の舞台を経験させることが、五輪世代の育成を加速させ、日本サッカー界の底上げにもなるというのが俊輔の考えだ。



 また04年アテネ五輪にOA枠で参加した小野は、別の視点からこう話す。

 

「(OA選手は五輪アジア)予選は出ていないわけで(U—23代表イレブンと)一緒にやる時間が短すぎる。簡単なパスも難しいし、行くほうも受け入れるほうもやりづらい面がある。それにOAの選手はプレッシャーあるし…」


 実際、実力は文句なしの小野ですら十分な力を発揮できなかった。大会直前のチーム合流が響き、連係が取れなかった。さらに周囲が小野を頼るばかりになり、組織的に機能しなかった。


 現U—23代表イレブンは「ロンドンでは本気でメダルを狙う」と68年メキシコ五輪銅メダル以来、44年ぶりの快挙を狙っている。優れた団結力を持つチームだけに、本当にOA枠が必要かどうかを問う俊輔や小野ら実力者の見解は、枠使用論争に一石を投じそうだ。