山田GM「斎藤佑の挫折はチャンス」

2012年10月11日 16時00分

 日本ハム・斎藤佑樹投手(24)と球団の“根比べ”が始まる。CSファイナルステージで登板する可能性は極めて低い現状だが、悩む本人とは対照的に球団サイドは今季の挫折をむしろ「育成上のチャンス」ととらえているという。一体どういうことなのか。

 進化するチャンスはまだある。それが斎藤に対する日本ハムの共通見解だ。プロ3年目となる来年こそが、実は育成の上で一定の成果を見込む節目の年。入団当初から「3年でコンスタントに2桁を勝てる投手に」とプランを描いていた山田正雄GM(68)は、次のように力説する。

「今、佑ちゃんはカベにぶち当たっている。これはある程度予想していたというか、こちらも待っていたこと。ここから、どうするかが大事。結果が全てのプロの世界で結果を出せなければ消えていくだけ。阪神の金本が引退表明会見で『苦しみが8割、楽しみが2割の野球人生だった』といってたけど、全くその通りだと思いますよ。選ばれてプロに入ってきた選手でも努力を続けられない人間は淘汰されていく厳しい世界。こういう危機感を持てたのは今後のためにはいいこと」

 今季ここまで全試合4番に座りリーグ2位の24本塁打、同3位の74打点をマーク。チームのリーグ優勝に大きく貢献した5年目の中田も振り返れば入団3年目までは「超」の付く甘ちゃん体質の持ち主だった。

 その考えを根本的に変えたのが、2010年4月の二軍戦で左ヒザ半月板を損傷して以降。「手術をして野球を奪われている間に中田なりにいろんな危機感を持ったんだろうね」と山田GMは当時を振り返る。

 そして、この2年で野球に対する姿勢が一変。かつては「甘い」と酷評され続けていた中田が今やリーグを代表する4番打者に変貌したのは承知の通り。その育成ノウハウを持つ球団は「佑ちゃんだってまだ変われる」と“中田式ステップ”で斎藤に大きな変化が訪れると考えている。決して見捨ててはいないのだ。

「今回の二軍降格で佑ちゃんが、ダルビッシュのように自分で自分を追い込めるタイプでないのは分かった。だから今後はこちらからある程度メニューを組んで(走り込み等を)やらせることも必要だね。ただやるのは本人だから、首根っこをつかまえて強制するようなことはしない。今回の経験で何を感じ、どうしていくのかは中田の時と同様に本人の自覚の問題。こちらは待つしかない」(山田GM)

 球団は斎藤の“変心”に期待している。野球人生最大の挫折を味わい、その屈辱を飛躍へのエネルギーに変えられるか。その答えは本人が結果でしか示せない。

 

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