フェンシング世界選手権(モスクワ)男子フルーレ個人で日本初の金メダルに輝いた太田雄貴(29=森永製菓)が21日、都内で会見し、迷走する新国立競技場問題に言及した。
2013年の東京五輪招致活動では、最終プレゼンテーションのプレゼンターを務め、招致に貢献した太田は新国立競技場の問題により、東京五輪のイメージが低下することを懸念。「招致をしてきた身として、すごく残念に思っている」と率直な感想を吐露。
総工費が当初予算の1300億円から2520億円に膨れ上がり、計画が白紙に戻されたことには「見直していただけたほうが良かった。20年の招致の時は国民の支持率が高かったから、IOC(国際オリンピック委員会)の皆さんにも評価していただけた。国民に歓迎されないオリンピックはボクはすべきではないと思っているので」と話した。
一方、東京五輪組織委員会の森喜朗会長(78)から「生ガキをドロッと垂らしたようなデザイン」と酷評されたザハ・ハディド氏(64)のデザインについては「デザインは良かったと思いますし、ボクも格好よかったと思います」と擁護。
IOC委員の評価も高かったことを明かし、予算が合わなかった点を除けば、採用が見送られたことを残念がった。