有言実行の戦いぶりだった。カーリングの日本選手権女子準決勝(28日、北海道・アドヴィックス常呂カーリングホール)、世界選手権代表の中部電力が北海道銀行を7―5で下して決勝進出。1次リーグで敗れた相手にリベンジし、日本一に王手をかけた。

 要所で中部電力が粘り強さを見せた。お互いに点を取り合う中、3―4で迎えた第8エンド(E)に相手のミスにつけこみ、大量4点を奪取。スキップ・北沢育恵(25)が大会前、本紙に「相手のミスが出た後にきっちりショットを決められたら勝利が見えてくる」と語っていたように、1つのテーマとしていた「相手のミス後のショット」で勝利を決定づけた。

 1次リーグの序盤は思うような試合ができなかったが、ここにきて復調。北沢は「予選の試合で毎試合反省が山のようにあったが、その反省を修正できるようになってきた。(ショットに)ミスがあってもスイープを使ってプランを変えて石が置けている」と手応えを口にする。

 決勝の相手は宿敵・LSだ。「今大会の目標は優勝だが、勝ちにはこだわり過ぎずに、まずは自分たちの目の前の一投一投に集中することに努めたい」。無念の途中棄権に終わった世界選手権の借りは、決勝の舞台で返す。