2004年アテネ五輪新体操女子金メダリストのアリーナ・カバエワ氏(38)が、ドーピング違反によるメダルはく奪が続出しているロシアスポーツ界の〝潔白〟を主張した。

 カバエワ氏は米国による経済制裁の対象になる可能性が浮上して注目を集めているが、そうした中である発言を行った。

 ロシアメディア「TVセンター」は「アリーナ・カバエワが重要な声明を出した」と報道。カバエワはウクライナ侵攻に対するスポーツ界の制裁に反発しており「そのような方針は歴史の恥ずべき1ページだ」と批判した上で、ロシアのスポーツ界の現状について言及した。

「ロシアのスポーツが強いのは、ドーピングや治療におけるすり抜けが理由ではなく、我々のアスリートの才能が高いレベルにあるからだ」と持論を展開。そして「偉大なスポーツ大国としてのロシアは、これまでも、そしてこれからもそのままだ」と強く訴えた。

 ロシア選手を巡っては近年さまざまな競技でドーピング違反が発覚しており、国際大会で獲得したメダルをはく奪するケースも続出。2月の北京五輪でもフィギュアスケート女子のカミラ・ワリエワにドーピング違反が発覚したばかりだ。

 ロシアスポーツ界に大きな影響力を持つカバエワ氏の強弁の狙いはどこになるのか。今回の発言は物議を醸しそうだ。