政府は28日付で春の褒章受章者を発表し、スピードスケート女子の高木美帆(27=日体大職)が紫綬褒章を受章した。

 日本選手団の主将として出場した2月の北京五輪では、1000メートルの金メダルを含む4個のメダルを獲得。1大会4個のメダルは冬季五輪の日本勢単独最多となった。また五輪でのメダル数を通算7個とし、自身が持つ夏季を含めた日本女子最多記録も更新。歴史に新たな1ページを刻んだ。

 名誉ある賞を手にした高木美は「率直にこのような賞をいただけて光栄に思いますし、また、スポーツを通じて社会に貢献できたらなと思っています」と笑顔。その上で「来季については明言を控えている。はっきり決まっていないことも多いので、この段階で話せることは少ないです」としながらも「日々、自分の気持ちと向き合いながらスケートを通じて、前に進んでいけたらと思っています」と意気込みを示した。

 現時点では無期限の休養を明言しており、4年後のミラノ・コルティナダンペッツォ五輪の出場を目指すかも未定。それでも、シーズン終了後に行われた5日の会見では「スケートを滑ることに対して前向きに思っている自分がいることに気付いた。最初に出てきたスケートを滑りたいんだなと思う気持ちを大事にしたいです」と前向きな言葉を口にしていた。