涙の初王座!モデルボクサー高野人母美まさかの原始生活

2015年06月12日 06時00分

新王者となり、うれし涙で頬をぬらす高野

“9頭身モデルボクサー”高野人母美(ともみ=27、協栄)が涙の初タイトル奪取だ。東洋太平洋(OPBF)女子スーパーバンタム級王座決定戦(10日、東京・後楽園ホール)でノーンブア・ルークプライアリー(24=タイ)に3―0で判定勝ちして新王者となった。2013年4月のプロデビューから2年2か月、9戦目で戴冠の裏には“灼熱部屋”でのストイックな生活があった。

「夢を見ているような気持ち。本当にうれしい」。フルマークでの3―0の判定勝ちがコールされると、高野は涙をこらえきれずに喜びを爆発させた。頭一つほど体格の違うノーンブアに、ほとんど手を出させず。終盤に打ち合いを嫌がった相手が逃げ回ったためKOは逃したものの、1ポイントも許さない完勝で初のベルトを手にした。

 身長177センチ。ボクサーと並行してモデルなどの芸能活動も行っており、好奇の目で見られることも少なくない。しかし、生活はボクシングが最優先で、その内容も実にストイックだ。都内にあるロフト付きの部屋に住み始めて数年。備え付けのエアコンは一度もスイッチを入れたことがないという。「寝るのはロフトの部分でなんですけど、すぐ上の屋根は直射日光が当たって熱を持っているから、夏の室温は50度ぐらいになっていると思います」(高野)

 化粧品も溶け出す暑さ…。それでも就寝時は防犯の意味と、外の騒音をシャットアウトして熟睡するために窓はすべて締め切る。さらに「肩を冷やすのが嫌なのと、汗を出すためにいつも長袖を着て寝ています。一晩で2~3キロは落ちますよ」。まるでサウナかビニールハウスのような寝室。想像するだけでこちらが寝苦しくなりそうだ。

 汗だくで起きた朝のシャワーは冷たい水を浴びる。ある意味、究極のエコ生活ともいえるだけに「1か月の電気代は1600円ぐらいです」と高野は笑う。

 これはもちろん、ボクシングにかけるプロ意識の表れだ。真夏にエアコンを使えば、スイッチひとつで快適な生活が手に入る。「でも、何年もこのやり方を続けているんだから、今さら“負け”たくない。ボクシングは自然(原始的)なスポーツですから、科学に負けたくないんです」。高野にとっては“灼熱部屋”で寝ることがリングで勝つための精神修養なのだ。

 華やかな外見と裏腹にストイックな新女王。ベルトを手に入れて結果を出したことで「次は一つ上。『世界』を目指したい」と次なるステップへの意欲を見せる。

 過去の戦績が負け越している相手を倒せず「パンチを効かせた時、チャンスに仕留められるボクシングができるように」(協栄ジム・坂田健史代表)との課題は残ったが、まずタイトル奪取という最低限の目標はクリア。今後も“灼熱部屋”でさらに自分を強くする。

☆たかの・ともみ=1987年6月12日、東京都出身。高校時代からタレント、モデルとして活躍。2013年4月8日の大空ヒカル戦でボクシングデビュー。177センチの長身と股下90センチのナイスボディーで“9頭身モデルボクサー”と呼ばれる。8勝1敗5KO。計量時のパフォーマンスは毎回大きな話題となっている。