頼もしい援軍が加わった。中古携帯電話等のデバイス売買を行う「ニューズドテック」は30日、カーリング女子の「フォルティウス」とトップスポンサー契約を締結したと発表。同日に都内で開かれた会見では、同社の粟津浜一社長が今後のサポートを誓った。

 決断に迷いはなかった。昨年12月に結成された「フォルティウス」は、北京五輪銀メダルのロコ・ソラーレ(LS)と昨年9月に実施された日本代表決定戦で激闘を繰り広げた北海道銀行の主力メンバーで構成。しかし、当初はスキップ・吉村紗也香(30)が「活動をしっかりできるのか不安に思いながら過ごしていた時期もあった」と振り返るように、スポンサーなしの状態だった。

 そんな中、昨年末にネットで「スポンサー募集」の記事を見つけた粟津社長が「即日電話した。それですぐ手を挙げた。とにかくやりたいと思った」と一念発起。かねてカーリングファンだったこともあり、スムーズに話が進んだという。

 北京五輪では、ライバルのLSが活躍する姿をテレビで見守るしかなかった。今度は自分たちが五輪の舞台に立つ番だ。吉村は「今後もトップを目指していけるんだという安心感があった」と感謝を述べた上で「次の五輪を目指して頑張っていきたいし、このチームが長く続いていけるように私たちもつないでいきたい」と決意を新たにした。

 同社はIT系に強い企業として知られており、粟津社長は「カーリングにITを取り入れたい」と意気込む。さらに電子機器や農業事業を扱う「加茂川啓明電機」とのスポンサー契約も締結。イチゴなどの栽培にも携わっていることから「もぐもぐタイム」の供給体制が整う可能性もある。

 チーム、スポンサーが目標の1つとして掲げるのは、4年後のミラノ・コルティナダンペッツォ五輪での〝金メダル〟。LSの壁は厚いが、次こそは協力体制で打ち破る。