北京五輪カーリング女子日本代表ロコ・ソラーレ(LS)のスキップ・藤沢五月(30)は銀メダルにも満足していない。

 日本カーリング界史上初の決勝を進出を果たしたLSは20日に英国と対戦し、3―10で敗戦。4年前は客席から眺めた決勝の舞台に立ったが「こんなに悔しい表彰式ってあるんだなと初めて感じた。4年前は勝って終わって表彰台に上って、あのときはうれしい気持ちもあったが、4年前とはメダルの色が変わったけど、正直まだ悔しさの方がある」と唇をかんだ。

 金メダルまであと一歩だった。やはり悔しさの方が強い。ただ、ライバルたちがいたからここまで来れた。「今回日本代表を競った北海道銀行さんであったり、日本のいろんなチームと試合をして成長させてもらった。たくさんの負けがあったからこそ最高の舞台に立てて、メダリストになれた。まずは日本のカーラーのみなさんに感謝したい。今回のメダルは私たちのものだけではなくて、みんなで取ったメダル」と感謝の言葉を口にした。

 歴史に新たな1ページを刻んだ。同時に新たな目標が芽生えた。「もし、私が自分に今声を掛けるとしたら、絶対にいつかまたこの舞台に戻ってこいと言うと思います」。五輪の借りは五輪でしか返せない。日本が誇る世界の名スキップ・藤沢五月の次なる旅路が早くも幕を開けた。