渡部暁斗「ノーチャンス」から一変! 3大会連続メダルを引き寄せた “ベテランの強み”

2022年02月16日 06時15分

渡部(左)は終盤、手に汗握るデッドヒートを見せた(ロイター)
渡部(左)は終盤、手に汗握るデッドヒートを見せた(ロイター)

 ベテランの〝計算〟に狂いはなかった。ノルディックスキー複合男子個人ラージヒル(15日)で渡部暁斗(33=北野建設)が銅メダルを獲得。2014年ソチ五輪、18年平昌五輪ノーマルヒル銀に続き、3大会連続で表彰台に立った。

 死力を尽くした。前半の飛躍で5位に入ると、後半距離は先頭集団に加わってトップに立つ場面もあったが、最後は金メダルのヨルゲン・グローバク(ノルウェー)とわずか0秒6差の3位。「金メダルに近いところに来たけど、最後は(力が)残っていなかった。終わってみれば、なんで最後数百メートル頑張れなかったのかと思うけど、やっている最中は精いっぱいだった」と振り返った。

 5度目の大舞台。今季はW杯で1桁順位がやっとで、なかなかトップ争いに絡めなかった。それでも、平昌五輪で代表ヘッドコーチを務めた札幌スキー連盟専務理事の正木啓三氏は「もともとスタートダッシュのタイプではない。(シーズンの)最初はじっくり見ながら徐々に上げていくタイプだったので、今季もどちらかというと2月の本番に合わせた形で進んでいるんじゃないか」と話していた。

 本人も北京入り前に「(今季)開幕当初はノーチャンスだなという感覚で不安は大きかった。でも、そこはベテランの経験を生かしながら調子を上げることができている」。さらに年末年始の調整で手応えを感じたようで「走力に関しては遜色がないか、勝負強さを考えて強くなっているかも。10年前は粗削りだったのを体力でカバーしていて、今のほうが技術的にはるかにうまい走りをしている」と自信を見せていた。

 17日の団体に向けて「チーム一丸でメダルを取りに行けるように」という渡部暁は好結果で大会を締めくくるつもりだ。

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