【NFL】スーパーボウルで話題をかっさらったのはエミネムの〝抗議ポーズ〟だった

2022年02月14日 21時48分

エミネム(手前)は曲の最後に約50秒間、ヒザをつき頭を手で押さえた(ロイター)
エミネム(手前)は曲の最後に約50秒間、ヒザをつき頭を手で押さえた(ロイター)

 北京五輪の盛り上がりをよそに米国は国民的イベント、米プロフットボールNFL優勝決定戦「スーパーボウル」の話題で一色だ。

 13日(日本時間14日)、カリフォルニア州イングルウッドのSoFiスタジアムで行われた大一番は、ラムズがベンガルズに23―20で勝利。22季ぶり2度目の栄冠に輝いたが、同じく大きな注目を集めたのが、前半と後半の間に行われる音楽ショー「ハーフタイムショー」だ。

 今年はドクター・ドレー、スヌープ・ドッグ、メアリー・J・ブライジ、エミネム、ケンドリック・ラマーとヒップホップのレジェンド5人が奇跡の共演。それぞれヒット曲を熱唱するとともに、人気ラッパーの50セントとアンダーソン・パークがサプライズでゲスト出演した。50セントは天井からぶら下がりながら逆さまでラップする仰天パフォーマンスで話題となった。

 一方でスポーツ界どころか米国社会に強いメッセージを発したのが、〝ラップゴッド〟ことエミネムだ。日本でもヒットした名曲「Lose Yourself」を披露したが、曲の最後からドレーのピアノとアンダーソンのドラムをバックに約50秒間、ヒザをつき頭を手で押さえたのだ。

 これはNFLフォーティナイナーズのスター選手だったコリン・キャパニックが行った警察の残虐行為と人種差別への抗議の意思を込めたポーズで、米メディアは「エミネムがヒザをついた」と一斉に報じた。

 米CNNによれば「キャパニックは2016年のプレシーズンゲームで国歌斉唱中にこの形の抗議を開始したことで大きな批判を浴びた」。だが、このポーズは人種差別への抗議を示すとしてスポーツ界を中心に広まり、昨年夏の東京五輪女子サッカーでも英国、チリに加えてなでしこジャパンも片ヒザをついて注目を集めた。

 エミネムも自身の曲のリリックにキャパニックを登場させており「キャパニックの取り組みを支持してきた」(米CNN)。ただ試合前に、エミネムがNFLにヒザをついていいのかどうかを問い合わせ、それをNFLが拒否したと一部で報じられたため、物議を醸していた。

「ニューヨーク・タイムズ」によれば、NFLは2019年にヒップホップ界の頂点に君臨する超大物ラッパー、ジェイ・Z率いる「ロック・ネイション」と提携。同年から同社がハーフタイムショーをプロモートしており、その起用は「リーグの社会正義への取り組みを増幅するため」としていた。これを踏まえ、同紙は「この夜一番の主張をしたのはラッパーのエミネムだったかもしれない」と評している。

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