平野歩夢の “偉大さ” をスケボー金の大親友・堀米雄斗が証言「普通じゃ考えられない」

2022年02月12日 05時15分

金メダルを見つめる平野歩夢(東スポWeb)
金メダルを見つめる平野歩夢(東スポWeb)

【中国・張家口発】スケボー王者も脱帽だ。北京五輪のスノーボード男子ハーフパイプ決勝(11日、雲頂スノーパーク)、平野歩夢(23=TOKIOインカラミ)が96・00点で金メダルを獲得。3回目にスコット・ジェームズ(オーストラリア)を大逆転し、日本スノーボード史上初の快挙を成し遂げた。昨夏はスケートボードで東京五輪に出場。平野歩の大親友で同競技のストリートで金メダルに輝いた堀米雄斗(23=XFLAG)が〝二刀流〟のすごさを証言した。


 怒りをエネルギーに変えた。2回目に大技トリプルコーク(TC)1440(斜め軸に縦3回転、横4回転)を成功させた平野歩だったが、91・75点とこの時点でまさかの2位にとどまった。

 この結果に「おかしいなと。イライラして、その怒りが切れないまま」迎えた3回目は、2回目と同じルーティンながら、さらに精度を上げて96・00点をマーク。逆転で日本勢初の金メダルを手にし「ずっと狙っていたタイトル。小さいころの夢をずっと追いかけてやってきたので、その夢が一つかなったということが大きい」と喜びをかみしめた。

 過去2大会は銀メダル。「三度目の正直」に至るまで、自ら険しい道のりを選択した。2018年11月、スケートボードで東京五輪を目指すことを表明。幼少期に経験があったとはいえ〝本職〟のスノボとは滑る環境も違えば、足が固定されていないなど体の使い方も大きく異なる。それでも世界と戦う実力をつけ、昨夏にパークの日本代表として出場を果たした。

 そこから半年、今度は冬に照準を合わせた。TC1440を極めるため、練習で1日50本は当たり前。多いときには60本を滑り込んできた。日本代表関係者の「(他の選手には)1日25~30本で(練習を)止めるようにしていた」という証言からも、いかに練習量が多かったかがわかる。そして、昨年12月の公式戦で史上初めて成功。先月の招待大会冬季Xゲームでも決めて北京に乗り込み、大一番でもさく裂させた。

 頂点に立った平野歩と同い年で、東京五輪スケートボード男子ストリート金メダルの堀米は自身のツイッターを更新。幼少期の2ショット写真を添えて「歩夢おめでとう」と祝福した。少年時代の2人はともにスケボーの大会で顔を合わせ、現在も親交がある。そんな2人の関係について堀米はこう語っている。

「大会で一緒になることが多くて、めっちゃ仲良くなって。米国ではプライべートで遊んだりしてますね。たぶん(互いの)話し方が似ているのか、2人でいて、めっちゃ面白い。ご飯とか食べてるだけで楽しいんです」

 また、平野歩の〝二刀流〟には「もう未知の世界ですね。違う競技で五輪を目指しているというのが本当にすごいと思うし、どうしたらそんなことができるんだろうって。普通じゃ考えられないので。まだスケボーのストリートとパークだったら分かる気がするんですけど、違う種目で2つ五輪に出られるというのはすごいと思う」と脱帽。スケボー王者で〝世界のユウト〟の目から見ても、大親友の快挙は異次元と映っているようだ。

 その平野歩は親友からの祝福に「昔から知っている雄斗が五輪で初めてのメダル取って、それは僕だけじゃなく、みんなにいい影響を与えたかなと思っていて。そういう場に立った雄斗が言ってくれたのはうれしいですね」と感慨深げに語った。

 夏と冬を極めた23歳は今後について「まだ終わったばっかり。ちょっと休憩して、これからどんな道を進んでいくのか、またしっかり考え直して進んでいきたい」。新たな挑戦は2年後のパリ五輪になるのか、4年後か…。どんな形であっても再び見る者をワクワクさせてくれるに違いない。

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