新型コロナウイルス禍の「もぐもぐタイム」事情とは――。カーリング女子の1次リーグが10日から始まり、日本代表ロコ・ソラーレ(LS)は世界ランキング1位のスウェーデンと対戦。熱戦を繰り広げる一方で、第5エンド(E)終わりの恒例行事に注目が集まった。

 銅メダルを獲得した前回の平昌五輪では、選手たちがフルーツやお菓子を食する「もぐもぐタイム」が脚光を浴びた。この日はパイナップルやドリンクゼリーなどで栄養を補給。「氷上のチェス」と呼ばれるカーリングは、頭を使うシーンも多いことから、かつて平昌五輪男子代表の山口剛史(SC軽井沢)は「頭にもエネルギーを補給して、集中力が下がりにくくしています」と意図を説明していた。

 平昌五輪では選手村外の青果店でフルーツを購入。さらに地元・北海道北見市のお菓子「赤いサイロ」などを持ち込んでいたが、北京五輪ではバブルの外に出ることができない。さらに代表理事の本橋麻里氏によると「中国の入国で申請していないものは全部持ち込めない。なので日本から一切差し入れは持っていけない状況です」。思うように食料を調達できないことから「現地で日本選手団の食事をサポートする味の素に結構頼るんじゃないかな」と語っていた。

 そのため「もぐもぐタイム」も前回の様式と変化された。簡素化はもちろん、除菌シートやつまようじを使用しながら、感染症対策も徹底。少し寂しく見えるかもしれないが、こればかりは仕方がないようだ。