北京五輪スキージャンプ混合団体戦で日本の高梨沙羅(25=クラレ)ら女子選手5人がスーツの規定違反で失格になった件を巡り、銀メダルに輝いたROC(ロシアオリンピック委員会)のニヤーズ・ナビーフ監督が自身の見解を述べた。

 1試合で5選手が失格となるまさかの事態に、ドイツのシュテファン・ホルンガッハー監督は、同国メディア「ZDF」などに「これはスポーツの精神に反する。完全にクレージーだ」と激怒。日本でも「失格が相次いでいるので運営がおかしい」「あんなん汚ないよね」など、懐疑的な声が出ている。

 そんな中、ナビーフ監督はロシア紙「スポーツ・エクスプレス」に「正常な現象です。人の身体は1日の中でも変化し、それをコントロールするのはとても難しい。昨日すべてのテストに合格したものが翌朝にはもう合わなくなっているかもしれない」と語った上で「競技の直前には、コーチやアスリートがすべてを再確認する必要がある。特に今回は標高が高く、五輪の緊張感もあって、すべてが急激に変化する」と分析した。

 批判の矛先が向けられているポーランド人判定員のアガ・ボンチフスカ氏については「私たちはジャッジの最終的な評決と失格だけを見ることができる。チームミーティングでは『フェアなプレーが必要だ』という意見が出ていた。私見では十分フェアだったと思います」と評価。正当な判定だったとの見方を示した。

 世界各国では依然として疑問が飛び交っているが、真相はいかに…。