小平奈緒「究極の滑りを目指すと言っておきながら…」苦しみ抜いた北京五輪までの4年間

2022年01月10日 05時15分

北京五輪で連覇の期待がかかる小平奈緒(東スポWeb)
北京五輪で連覇の期待がかかる小平奈緒(東スポWeb)

〝ベテランの術〟で大一番に挑む。2月の北京五輪を前に、スピードスケート平昌五輪女子500メートル金メダルの小平奈緒(35=相沢病院)が9日、オンライン取材に応じ「自分のこれまで積み上げてきた技術やメンタリティーだとか、そういったものを全て氷の上で表現できるような状態で臨みたい」と決意を述べた。

 壁を乗り越えてきた4年間だった。平昌五輪で金メダルに輝いたものの、翌シーズンの世界距離別選手権前から股関節の違和感に悩まされ、思うような滑りができない日々が続いた。

「究極の滑りを目指すと言っておきながら、自分の体も使いこなせない状況では、この先がないなと感じた」

 どん底を味わったが、周囲の方々のサポートもあって少しずつ復調。「まだ完全に自分のパフォーマンスに納得できているわけではない」としながらも「8割ぐらいは自分の体だと思える状況まで一緒に積み上げてきた」と着実に歩みを進めている。

 周囲も小平の成長ぶりに目を細めている。4年前は絶対女王として君臨していた一方で、今回はライバルたちと実力が拮抗している。それでも、あるスピードスケート関係者は「若さには勝てないけど、小平選手には積み重ねてきたものがある。五輪とW杯は別だし、五輪は勢いだけでは勝てるものではないので」と豊富な経験値に期待。その上で「あとはどれだけ本番にピーキングを合わせられるか」とエールを送った。

 残された時間は約1か月。500メートルでの連覇に注目が集まる中でも「しっかりと〝こういう滑りをしたい〟というところに気持ちを注いで、周りの期待とかではなくて、自分自身に期待をするところに真正面から向き合っていきたい」とあくまで自身の滑りに集中する構えだ。

「自分の最大限できる表現を目指してやっていきたい」と意気込む〝氷上の哲学者〟の、新たなドラマがいよいよ幕を開ける。

関連タグ: