ボクシング2階級制覇王者・井上尚弥(21)の弟、拓真(19=ともに大橋)が7月6日に東京・後楽園ホールで東洋太平洋(OPBF)スーパーフライ級王座に挑むことが7日に発表された。同級2位のマーク・アンソニー・ヘラルド(23=フィリピン)との王座決定戦に勝てば、兄と同じ5戦目でのOPBFタイトル獲得となる。

「自分の時代になる。そういう流れになるような試合がしたいですね」。日本最速となる6戦目で世界王者となり、世界最速の8戦目で2階級制覇を達成した兄に対して、拓真が堂々の“下克上”宣言だ。

 プロデビューから過去の4戦はすべて兄や他の世界戦の前座だったため、意外にもプロとしては初めて後楽園ホールのリングに上がる。さらに、今回はメーンイベンターに抜てきされたとあって「チャンスだと思う。相手が立てないぐらいの一発で仕留めたい」と、KOで自身初のベルト奪取を誓った。今回が初のタイトルマッチとなる拓真は何かと兄と比較されるが「攻撃的な部分と、気の強さを見てほしい」とアピール。ベルトを取れば、兄と並ぶ6戦目での世界挑戦の可能性も浮上する。大きな意味を持つ一戦だ。