気になるトップ選手への影響は? 日本バドミントン協会は29日、都内で全日本総合選手権(12月25~30日、東京・武蔵の森総合スポーツプラザ)の制作発表会見を開いた。

 五輪会場を舞台に2年ぶりに有観客で開催する今大会は上限50%の4000人を想定。また、例年11月末から12月上旬に行っていた時期を変更し、協会の銭谷欽治専務理事は「年末のスポーツイベントとして定着できるように取り組んでいきたい」と語った。

 海外遠征中の世界ランキング1位の桃田賢斗(NTT東日本)らは世界選手権(12月12~19日、スペイン)を終えて全日本総合を迎える。銭谷専務理事によると、20日に現地を出発して21日に帰国。3日間の隔離を経て大会に出場するという。選手らは専用バスで宿舎から会場を往復し、期間中は〝バブル〟での生活となる。

 国際大会直後に試合に臨むことから「体調面やケガで出られない可能性もゼロではない」と話す銭谷専務理事だが、さらに厄介な問題も浮上している。

 それはコロナウイルス「オミクロン株」による影響だ。政府は外国人の新規入国を原則停止することを決めたが、今後の感染状況によっては帰国した日本人の隔離に関するルールが変わる可能性も考えられる。銭谷専務理事は「水際対策をやっても日本で(変異株が)発生したときには国の方針に従わざるを得ない。スペインから帰ってくる人は試合に出られないこともありえる」と不安を口にした。

 この日、桃田はビデオメッセージで「4連覇がかかっているんですけど、そんなに気負い過ぎず自分の力をしっかり発揮して、見ている人を楽しませるプレーをしたい」とコメントを寄せたが…。約1か月後の大会が無事に開催できることを願うばかりだ。