【ノルウェー・オスロ13日(日本時間14日)発】ノルディックスキーのW杯ジャンプ女子の個人最終戦(HS134メートル、K点120メートル)が行われ、高梨沙羅(18=クラレ)が128メートル、127メートルを飛び、2回とも1位の合計263・8点で優勝、4連勝で今季6勝目を挙げ、通算30勝とした。今季13戦の獲得ポイントで争う個人総合順位は973点の2位で、3連覇を逃した。

 5位に入ったダニエラ・イラシュコ(31=オーストリア)が1007点で初の個人総合V。世界選手権銀メダルの伊藤有希(20=土屋ホーム)は7位で、個人総合は5位となった。


 大好きなラージヒルで高梨が持ち味を発揮した。今季のW杯では最も大きなジャンプ台で2回とも130メートルに迫り「すごく楽しみにしていた。いい内容が2回そろえられてよかった」とほほ笑んだ。飛躍の精度が上がらずに苦しみ抜いたシーズンのW杯を、最後は快勝で締めくくった。


 ただ「試合でうまく合わせられたのは運が良かった」と納得はしていない。試合前の公式練習は飛び出しで失敗。W杯18戦で15勝を挙げた昨季のような安定感は最後まで戻らず「自分のジャンプのレベルには満足できない」と悔しそうだった。


 イラシュコが手にした総合優勝のトロフィーをうらやましそうに見詰め「この悔しさをばねに来季はクリスタルトロフィーが取れるように頑張りたい」と巻き返しを誓った。