国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)の開催を受け、英公共放送局「BBC」が地球温暖化によるスポーツ界への悪影響について分析している。

 会議内でアントニオ・グテーレス国連事務総長は「世界の平均気温の上昇を1・5度以下に抑えるという目標を維持しなければならない」と強調しているものの、各国の足並みは依然としてそろっていないのが現状だ。

 そんな中、同放送局は「異常気象はすでにスポーツに大きな影響を及ぼし始めている」と報道。続けて「2014年全豪オープンで屋外の試合が暑さのために中断された。同年の冬季ソチ五輪では、会場に人工雪を使用する必要があった。日本であった19年のラグビーW杯では台風で試合が中止になったし、今夏の東京五輪のマラソンでは猛暑への懸念から北海道に会場を移動したが、これまで最もホットなゲームになった」と指摘した。

 さらに、同放送局は英気象庁の関係者が「気候変動が社会に与える影響を理解するには、世界的な大規模スポーツイベントの実情を見るのが効果的」との見解を示した上で「これらのスポーツイベントの将来このまま存続されるとは言えない」と警告したと伝えた。

 ドナルド・トランプ元米大統領は地球温暖化を否定する発言を繰り返していたが、地球温暖化はさまざまな方面で暗い影を落としているようだ。