強制わいせつ事件を起こした後に中国へ帰化した韓国のスピードスケート・ショートトラックの金メダリストが、まさかの北京五輪落選となって波紋を呼んでいる。

 2018年平昌五輪のショートトラック男子1500メートルで金メダルを獲得した林孝俊(イム・ヒョジュン)は、19年に後輩選手を乱暴しようとした強制わいせつ容疑で1年の資格停止処分を受け、事実上追放された。すると来年の北京五輪出場を狙って中国に帰化し、大きな波紋を呼んだ。

 そうした中「時事マガジン」など韓国メディアは林が中国の北京五輪代表候補選手リストから外れたと一斉に報じた。

「五輪憲章によると、国籍を変えた選手が新しい国籍でオリンピックに行くためには、3年が経過する必要がある。それ以外の場合は、前の国籍の体育協会から許可を受けなければならない。林が北京五輪に行ける唯一の方法は、中国オリンピック委員会が出場要請をし、これを大韓体育会が許可する場合だけだ」と同メディアは林の現状を説明。

「しかし、中国側は、北京五輪の予備登録名簿の提出期限である15日までに大韓体育会への要請をしていないことが確認された」と中国側が林を予備登録から外したと指摘した。

 わいせつ事件を起こしながら五輪のためだけに突如帰化した林に対しては、中国でも批判の声が上がっていたようで、林のもくろみは見事に外れてしまったようだ。