ジャンプ伊藤有希 躍進の秘密

2015年02月25日 16時00分

個人と団体の2つのメダルを手に伊藤はニッコリ

 躍進の裏には何があったのか。ノルディックスキー世界選手権(スウェーデン・ファルン)で2個のメダルを獲得したジャンプ女子の伊藤有希(20=土屋ホーム)が24日、帰国した。

 

 個人では初の銀メダルに輝き、師匠の“レジェンド”葛西紀明(42=同)を号泣させた。空中で両手を下に広げるモモンガスタイルを継承したことが飛躍の要因となったが、それだけではないという。代表関係者は「試合になった時の集中力、精神力が強い」と指摘する。

 

 伊藤の“強心臓ぶり”を象徴するのが試合前の調整だ。「女子ジャンプは若い選手が多い。大きな試合になると気持ちが高ぶっちゃう選手が多いのですが、有希はテンパったりしない。ルーティンを全く変えないんです」(同)。ウオームアップから技術の細かいチェックまで淡々とこなして試合に備える。国内の大会でも世界選手権のような大舞台でもメニューを変えないため、浮足立つことなく、普段通りの力を発揮できるというわけだ。

 

 さらに、伊藤のジャンプは「追い風でも落ちない」(原田雅彦男子チーフコーチ)。これについて伊藤は「(以前は)スキーを開いて体を入れてしまって空気を潰すような空中スタイルになることが大きかった。スキーを体の前に置いてキープするようになった」と課題を修正したことを明かした。葛西の指導で肉体もたくましくなり、心技体の三拍子が揃ったことが快挙を後押しした。

 

 3月のW杯最終戦(ノルウェー・オスロ)では初優勝の期待がかかる。「納得できるジャンプを2本揃えたら結果もついてくる」。伊藤ははっきりと頂点をとらえた。