スノーボード男子ハーフパイプ(HP)で世界選手権金メダリストの戸塚優斗(19=ヨネックス)が21日、埼玉県内の練習施設で代表取材に応じ、来年2月開幕の北京冬季五輪に向けて意気込みを語った。

 今年3月に行われた世界選手権で初優勝。王者の称号を手にしたのは2009年の青野令以来、日本選手として2人目の快挙となった。シーズンオフの期間は同施設で回転の感覚を確認したり、ジムでフィジカルトレーニングを行い、汗を流してきた。五輪イヤーとなる新シーズンへ「去年は納得していない大会もあるけど、結果的に金(メダル)を取れた。それが少しプレッシャーになっているのもあるが、いい自信につながっているので、前回を超えるルーティンをやるつもりで頑張っていきたい」と語った。

 東京五輪スケートボード男子パークにHP五輪2大会銀メダルの平野歩夢(TOKIOインカラミ)が出場した。自身にとって平野は意識する存在だが、〝二刀流〟の活躍に「いやあ、すごいですよ。本当にうますぎますね。(スケートボードは)自分らもちょこちょこやっているけど、あれはちょっとおかしい(笑い)」と脱帽。また、2024年パリ五輪以降に挑戦する可能性を問われると「どんだけ努力しても届かないと思う。無理ですね」としっかり否定した。

 北京で表彰台の頂点を狙う戸塚は「勝てていた分、勝てなくなったら何か言われるか不安だし、攻めるのも恐怖はある。でも、自信があるからやっていける」と率直な心境を明かす。今後は来月2日に出国してスイスで合宿を行う予定。大舞台を想定し、雪上で強化に励むつもりだ。