カナダが北京五輪でアスリートの〝恣意的逮捕〟の危険性に警鐘

2021年09月14日 20時23分

北京の天安門広場(写真はイメージ)

 来年の北京冬季五輪でアスリートが〝恣意的逮捕〟される懸念が高まっている。

 カナダメディア「ローウィー・インスティテュート」は「恣意的逮捕と人質外交の北京(政府)の慣行が、ボイコットにつながる可能性がある」と指摘。「カナダ保守党のエリン・オウトゥール氏は『来年北京で開催される冬季五輪ではカナダ国民は安全ではない可能性がある』と警告した。現在中国で3人のカナダ人が拘束されている」と政界からはスパイ罪などで不当逮捕が繰り返されているとの声が高まっている様子を伝えた。

 さらに「オウトゥール氏はカナダに焦点を当てているが、北京がその国益に反対する国の市民を標的とする機会として五輪を利用する可能性があると懸念を表明した。近年、米国、オーストラリア、カナダ、日本、トルコ、カザフスタン、アイルランド、スウェーデン、英国、台湾、ベリーズ、香港など少なくとも12の国または地域の国民が中国で拘留されている。その多くは国家安全保障犯罪だ」と多くの国が中国から〝標的〟になっていると指摘。「その懸念は来年の五輪に影響を与える可能性がある。北京滞在中に選手が沈黙を強いられ、試合前から監視が開始される可能性がある」と五輪に参加する選手が徹底的に監視され、場合によっては拘束される危険性もあるという。

 その根拠として「中国は最近、刑法の治外法権の側面を強化した。国籍、場所に関係なく漠然と定義された犯罪に対して、世界中の誰にでも刑事罰を適用する権利を主張している」と説明した。

 こうした状況を踏まえて「より多くの国が、その国民が中国の土地で安全ではないと結論付けるかもしれません。もしそうなら、より多くの人が五輪のボイコットが最善の解決策であると思うかもしれない」と警鐘を鳴らした。

 中国ではすでに新疆ウイグル自治区での人権問題が世界各国から糾弾されており、新型コロナウイルス禍も合わせて不安要素が次々と出てきており、開催は予断を許さない状況と言えそうだ。

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