【東京パラリンピック】自転車2冠の50歳・杉浦佳子 母・良子さんらが振り返る“負けず嫌い伝説”

2021年09月04日 06時15分

今大会2つ目の金メダルを獲得した杉浦(ロイター)

 愚直さが生んだ2冠だ。自転車競技(3日、富士スピードウェイ)の女子個人ロードレース(C1~C3)で杉浦佳子(50=楽天ソシオビジネス)が1時間12分55秒で今大会2個目の金メダルを獲得。自身の持つ日本勢最年長金メダリストの記録を更新し「最高ですね。何とかメダルに食らいつきたいと思っていた」と笑みを浮かべた。

 2016年4月、自転車のロードレース中に転倒。頭蓋骨の粉砕骨折など重傷を負いながらも、懸命なリハビリを経て17年にパラの世界へ飛び込んだ。体調不良や左股関節唇の損傷で東京大会への出場が危ぶまれたこともあったが、母・良子さんが「そのまま終わるのはつらいっていう思いがあったかもしれない。今振り返ってみると、負けず嫌いだったのかなと思う」と回想するように、どんな時も決して諦めなかった。

 練習も人一倍こなしてきた。杉浦が所属するVC福岡の佐藤信哉監督は「忠実にメニューを一つひとつこなすことができるのが特徴」と話す。多くの選手を見てきた中で、厳しいトレーニングから逃げる選手もいたというが「コーチたちから与えられたメニューをこなせなかったことは、過去2回くらいしかないと思う。それくらいやると決めたらやり抜くところが杉浦のすごいところ」と絶賛。「初めてメニューをこなせなかったときは涙を流したみたい」と負けん気の強さも見せたという。

 絶望の淵から一歩ずつ駆け上がり、地元・静岡のレースで躍動。「今回で運は使い果たした」と笑い飛ばしたが、運ではなく実力で勝ち取った栄冠だった。

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