元マラソンランナーで日本陸上連盟理事の有森裕子氏(54)が東京五輪・男子マラソンの“ペットボトルなぎ倒し行為”に言及した。

 8日に行われた東京五輪・男子マラソンで17位だったフランス代表モラ・アンドゥニが給水ポイントでペットボトルをなぎ倒した行為について、世界中のメディアが「スポーツマンシップに欠ける妨害行為」と批判している。

 こうした批判の声にアンドゥニは「ボトルは鮮度を保つため水に漬けられている。ボトルが滑りやすくなるのは明らか」と釈明しているが、これがさらに炎上している。

 これについて、有森裕子氏は10日、ツイッターのフォロワーとのやり取りの中で「映像を何度か見ましたが、内側斜め後ろに1人ランナーを挟んでテーブルから離れている体勢から必死に手を伸ばし、小さな水滴のついた隙間なく並べられているボトルを取ろうとし掴めず起こってしまった状況かなと」と分析。ボトルがつかめずに慌てているという見方だ。

 その上で「スポーツマンシップに反した意図的な行為ではないと思いましたが」と意図的な妨害行為ではないという見解を示した。

 フォロワーとのやり取りは続いたが、「庇っているのではありません」とし、「誰ひとり同じ状況ではないので。彼に悪意があったかなかったかと言うことを、できるだけ、夏のレースの給水を取る難しさが少なくともわかる自分の経験から察せられる範囲で、お伝えしたかったのです」などとランナーとしての思いをつづった。