東京五輪の自転車競技トラック種目は静岡県伊豆市の伊豆ベロドロームで7日、男子ケイリンを行った。1回戦5組に出場した脇本雄太(32=JPCA福井)は、実績で優るメンバー構成の中、冷静に後方からまくりを決めて1着で8日の準々決勝に進んだ。

 残り半周の上がりタイムは9秒657と抜群のもので、脇本の今大会の仕上がりの良さをアピールするものだった。

「満足できるレース内容ではなかったが、1着で通過できた。次につながるレース。戦う気持ちが結果につながった。自分の走り自体は仕上がっている」

 日本発祥の種目ケイリンでの金メダル獲得が悲願であり、2011年7月に他界した母・幸子さんとの約束。8日、その約束を果たす。