東京五輪・パラリンピック組織委員会は6日、一部競技会場でボランティアが観客席などで観戦している件について見解を示した。

 組織委は「ボランティアについては、それぞれの役割における活動中の競技観戦は不可としている」とした上で「競技についての理解向上を目的とし、活動の合間に試合を見ていただいているケースもある。また表彰式の場面においては、メダリストをたたえて拍手を送りたいという思いから、スタッフやボランティアが運営エリアやスタンドなど、FOP(競技エリア)が見渡せる一部エリアに出ている場合もあります」としている。

 これまで多くの競技会場で〝有観客〟とみられるほど観客席が埋まっているケースがあった。男子ゴルフ最終日(1日)の霞ヶ関CCでは大勢のボランティアがギャラリーとなったシーンがテレビに映り、一部の視聴者から批判が殺到。5日にスポーツクライミング男子複合決勝が行われた青海アーバンスポーツパークも関係者らによってステージに近い席は埋め尽くされ、現場のスタッフからは「観客席に誰もいないと選手も寂しいから、ボランティアの方はテレビカメラが映らない範囲で観客席に座るよう言われている」との話も漏れていた。

 組織委は「競技の特性から会場ごとに対応が異なっている」としている。