東京五輪・パラリンピック組織委員会は4日、ギリシャのアーティスティックスイミングの選手、関係者計5人が新型コロナウイルスの検査で陽性になったことを受けて「クラスターと言わざるを得ない」との見解を示した。

 組織委によると、3日までに選手村に滞在する同チーム12人のうち選手4人、関係者1人の陽性が確定。陰性の7人には濃厚接触者も含まれ、組織委が村外の濃厚接触者待機施設に移送することをNOC(同国オリンピック委員会)側に提案し、承認されたという。その後、3日までに7人全員が選手村を退去した。

 同チームは3日のデュエットのテクニカルルーティンを棄権。6日から行われるチームにも出場しない。

 この日、高谷正哲スポークスパーソンは「濃厚接触者に対しては個室、個食が実現できると判断した場合に選手村内の自室待機を求めている。今回はモニタリング強化が必要と判断したため、村外の施設でモニタリングを行うことにした」と説明。続けて出場できなくなったチームには「選手の気持ちになると非常に心が痛む思い。一日も早い回復をお祈りしたい」と語った。

 また、今回は「保健所が宣言したわけではないが、グループ内で5人の感染者が出たということはクラスターと言わざるを得ないと考えている」と述べ、大会初の〝クラスター認定〟となった。