東京五輪・パラリンピック組織委員会の醜態が、開催直前になって次々に噴出。小山田圭吾、のぶみ氏に続き元ラーメンズの小林賢太郎氏が過去を問題視され去っていった。これまでも失態のあった組織委に対し、東京都議会が「逃げ切りは許さない!」とすでに手を打っているという。

 要職に就く人物が次々に辞任、解任となったが、当事者たちがバッシングされる一方で、組織委内部の責任論は聞こえてこない。いまのところ、誰が彼らを選んだのかという経緯もはっきりしていない。

 政界関係者は「なぜ組織委はこんなに無責任なのか。組織委は五輪関係者の身内で集まっているので、排他的で閉鎖的。何かあっても身内でかばい合ってしまう。またオリパラ後には解散してしまうから、責任を取るという意識がそもそも希薄なのでしょう」と指摘した。

 とはいえ無責任のままでは何の“レガシー”も残らない。

 都政関係者は「過去に招致委員会の金の使い方について都議会で検証しようとしたところ、『文書が残っていない』と言われて何もできなかった苦い記憶があります。しかし組織委については必ずどこが良くて、どこが悪かったのかなどが検証されるべきです」と語る。招致委員会の件を反省して、都議会ではある条例を可決している。それは「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に係る文書等の保管及び承継に関する条例」というものだ。

「簡単に言うと、組織委の内部文書を残しておきなさいというものです。メールも含まれます。おそらく小山田氏や小林氏が選ばれた過程を示す文書があるはずです。それを基にすれば、検証することが可能でしょう」(同関係者)

 オリパラ後の都議会に注目したい。