国際オリンピック委員会(IOC)は21日、都内で総会を開き、2032年五輪・パラリンピックの開催地をオーストラリア・ブリスベンに決めた。同国での開催は1956年メルボルン、00年シドニーに続いて3度目。理事会が提案した唯一の候補でIOC委員による投票で承認された。

 この決定を受けて、東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長(56)は「ブリスベンおよびオーストラリアの皆さまに、心よりお祝いを申し上げます。この1年間、世界のスポーツ界は、新型コロナウイルスという困難に直面しましたが、バッハ会長の力強いリーダーシップと信念のもと、オリンピック・ムーブメントは着実に歩みを進め、このたびのブリスベン大会の決定を迎えたものと感じています」

 続けて「史上初の大会延期となった東京2020大会は、さまざまな課題に挑戦する大会となりますが、東京からパリ、パリからロサンゼルス、そしてブリスベンへと、東京2020大会がもたらすレガシーとともに、オリンピック・ムーブメントが各都市に引き継がれ、発展していくものと確信しております」とコメントした。

 五輪の招致熱が冷え込んでいたことから、IOCは19年に開催地を原則7年前に決める規定を撤廃。ブリスベンは今年2月に候補都市として選ばれており、大会11年前というタイミングで決定した。