東京五輪の電気技師スタッフとして来日していた米国と英国籍の男4人が麻薬取締法違反容疑で警視庁麻布署に逮捕された件で、4人が勤務していた大会公式オフィシャルサポーターの英企業「アグレコ」のロバート・ウェルズ代表取締役は公式ホームページで「東京オリンピック・パラリンピック競技大会に携わる弊社人員4名が麻薬に関わる事案で警察に留置されていることを承知しております」とコメントしている。

 麻布署によると、4人は今月3、4日ごろにコカインを使用した疑い。全員が容疑を否認しているが、同社は「警察の捜査に全面的に協力しております。また、警察の捜査を受けている4名は現在職務から解かれており、今後弊社では徹底的な調査を行う予定です」と声明を出している。

 同社は東京大会で唯一の英企業。1988年ソウル大会から五輪に携わり、発電機の提供などを行ってきた。1年延期になった今大会も契約を延長し、発電機の設置やメンテナンスなどを請け負っている。同社は「東京オリンピックが安全に実施されるために尽力されている多くの皆様にご迷惑をおかけしたことを深くお詫びいたします。本件に関する会社としての責任を深く認識し、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会のプレイブックを遵守するため全力を尽くします」と謝罪。

 その上で「東京大会の業務に携わる全ての職員は、業務開始前に弊社の行動規範と麻薬・酒類に関する規定に遵守するという文書に署名しております。当社は、これら規範と規定の違反に対しては一切の許容を許さない厳しい対応方針を取っております。違反行為があった場合は、内部懲罰規定に基づき厳罰を科しています」としている。