東京五輪のチケット再抽選を巡り、チケットホルダーも怒り心頭だ。大会組織委員会は5日に五輪の観客数上限(収容人員の50%、最大1万人)を超える会場のチケット再抽選について、結果公表を6日未明から10日未明に延期すると発表。11日を期限とするまん延防止等重点措置が、東京都を含む1都3県で延長される可能性が高まったためだという。

 あるチケットホルダーは「組織委には何に関しても不信感しかない。適当過ぎる。今の状況で東京のコロナ感染者数が減るわけがない。(当初から)まん延防止等重点措置が延長されそうなのは普通に考えたら分かること」と苦言を呈した。

 さらに、組織委からチケットホルダーに届いたメールには「希望者への払い戻し」との見出しで、払い戻しの受け付けの期限(7月10日未明から7月20日午前11時59分まで)が記されていることから「抽選に落ちた人でも、払い戻しの受け付けをしないと料金が返ってこないのか」と疑問を投げかけた。落選してチケット代が返金されたとしても、別の問題がある。

 前出のチケットホルダーは「チケットの抽選に落ちて宿泊をキャンセルしても(宿泊料の)半分しか返ってこない。私が泊まる予定のホテルは、宿泊日の60日前からキャンセル料が発生する。60日前にチケットの抽選結果が出ているわけない。組織委の対応が遅いせいだ」と肩を落とした。宿泊料金やキャンセル料の設定はイベントなどに応じて変更されるのが一般的。五輪開催期間中のキャンセルは厳しい条件設定が多いようだ。

 東京五輪の開幕まで3週間を切ったが、まだまだ混乱は収まりそうにない。