冨田VS韓国警察の法廷闘争のゴングが鳴った。韓国の仁川地方裁判所は21日、アジア大会(9月、韓国・仁川)でカメラを盗んだとして略式起訴された冨田尚弥(25)側から実際は盗んでいないとし、正式裁判が請求されたことを明らかにした。12月1日に初公判が開かれる。


 冨田に潔白を証明する舞台が用意されたわけだが、代理人を務める國田武二郎弁護士は「(韓国に)行けるわけがないでしょう」と憤慨した。「裁判を請求したという報道は否定しません。でも、こちらの都合も聞かないで突然勝手に1日に公判だなんて。すべて証拠も揃っていないのに行けるわけがないじゃないですか」


 韓国警察側は「潔白というなら裁判をすればいい。防犯カメラに写っている」と強気な姿勢。だが、人生をかけた大勝負に臨む冨田側も、黙ってはいない。韓国人弁護士を用意し裁判の期日延期を申請した。来年以降、準備が整い次第、初公判に臨むという。


 当初は「日本語もできる韓国人弁護士の依頼費用が高額なため、依頼できるかどうかは分からない」(同弁護士)としたが、正式裁判に臨むため人材を確保。「資金的には非常に大変ですよ。でも真実は一つです。その真実を明かすためには仕方がありません!」。冨田側は12月4日に会見を開く予定だ。


 この日、都内で行われた日本オリンピック委員会(JOC)理事会では、同理事で日本水泳連盟の鈴木大地会長(47)は「こちらは静観するしかない」とコメント。JOCを飛び越えて、冨田VS韓国警察の直接対決の行方はいかに――。