英高級紙「ガーディアン」が、東京での新型コロナウイルス感染状況が第5波に入ったと指摘した。

 東京では緊急事態宣言が解除されて現在はまん延防止等重点措置となっているが、新型コロナ感染者数にリバウンド傾向が見られている。

 そうした中で同紙は「東京で新型コロナが急増している。症例の増加は、東京が五輪を開催する予定の1か月もたたないうちに、感染の第5の波となる恐れを引き起こしている」と感染の深刻化が予断を許さない状況にあると危惧した。

 そして「症例の増加は、より感染力の強いデルタ株が蔓延しているという証拠と相まって、五輪が開催されるときに東京が何らかの形で緊急措置の対象となる可能性を高めている」と現状のまま感染者数が増えていけば、東京五輪の開幕時に再び緊急事態宣言を発出せざるをえない状況に陥ると警鐘を鳴らした。

 同紙は「この国はパンデミックが始まって以来、約80万件の症例を報告しており、1万4700人が死亡している。この数は、この地域で最も高い〝犠牲者〟のひとつだ」と日本が東アジアで特に感染が深刻な国であると分析しており、東京五輪の開催強行の危険性を改めて強調した。