東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長(56)が4日、都内で定例会見を行い、観客の上限数について言及した。

 現段階で政府は有観客での開催を検討。「大規模イベント」の基準を適用する見方が強まっているが、専門家からは「五輪は(他のイベントと)規模が違うので、別の考えが必要なのでは」との意見も聞かれている。

 この件について、橋本会長は「日常的に行われているさまざまなスポーツとは全く違った視点で考えていくべきものだと考えているが、基準となるのはこれから政府が示していく観客数などの中で、上限や規模が示されていくと思う。五輪・パラリンピックは別だとしても、まずは基準にのっとって決めていきたい」と説明した。

 とはいえ、一部からは大会の開催を反対する声が聞かれていることから「海外からの選手、関係者のワクチン接種は段々と進んでいるが、厳格なルールのもとで検査をしている。やるべきことはやって、これ以上ないという感染症対策をしている」と理解を求めた。

 その上で「組織委がどんなに努力をしても抑えることができない人流の中で起こるであろう感染拡大は、政府や東京都と連携をして、どのように抑えていくかっていうことが必要。人流に関しては医学的、科学的な知見をもとに、データを出していかないといけない」とさらなる対策強化を誓った。