日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長(64)が3日、都内で定例会見に臨んだ。質疑応答の前に、約20分間にわたり、東京五輪の意義や開催意図について熱弁。「選手のなかには日本中が苦しんでいるなか、五輪に向けトレーニングを続けること、開催を望むことに、後ろめたく思う声もある。でも後ろめたく思う必要はないと強く願います」と選手を援護した。
 

 さらに「JOCとしては、決して選手の夢をかなえることが最終目標ではなく、選手がひたむきに努力した結果を五輪で披露することが、必ず日本社会にプラスになると信じている。多くの人や子供たちの感動を呼び起こすことは否定できないと思う。トップ選手が担う役割は大きい」と五輪の開催意義も強調した。

 また、同会長は米製薬大手ファイザー社から各国選手団に無償提供された新型コロナウイルスワクチンについて、1日から接種が始まったことも報告。山下会長自身もこの日、打ったことを明かした。「選手たちも9割5分が接種する方向で進んでいると聞いている」と話した。