医師ユニオン代表が警鐘「東京五輪株生まれる」「人対ウイルスの問題ではない」

2021年05月27日 15時31分

子供たちが犠牲にならなければいいが…

 全国医師ユニオン代表で医師の植山直人氏が27日、日本外国特派員協会(FCCJ)で会見し、東京五輪・パラリンピックが開催されれば、TOKYO発の新たな変異ウイルス〝東京オリンピック株〟が出現しかねないと危惧。五輪中止に舵を切るべきだと訴えた。

 勤務医の労働組合「全国医師ユニオン」は今月13日、政府に五輪中止を要請している。代表を務める植山氏は「コロナとの闘いに世界中の人が全力を尽くさないといけない時に背を向ける動きがある。独裁者のような振る舞いをする一部の人は犠牲が起きることも仕方がない、と五輪を強行しようとしている。〝人間対ウイルス〟ではなく、人間と人間の戦いですから国際社会が止める必要がある」と話した。
 
 植山氏が危惧しているのは、五輪を通じて、世界中にウイルスがさらにまき散らされ、新たな変異ウイルスが誕生しかねないことだ。

「五輪は約200の国から数万人が東京に集まる。いろんな変異株が東京に集中し、非常に危険な大会になりかねない。(大会後)南アフリカ株やインド株が世界に広がる可能性があるし、全く新しい変異株ができる可能性も否定できない。特にワクチンの効果を著しく下げたり、子どもへの感染が容易になるようなウイルスが現れれば、世界人類の問題になる。そのような事態が起きれば、〝東京オリンピック株〟と呼ばれて、この先100年にわたって、(東京五輪は)人類の大きな愚行であったと非難されることになるでしょう」と警告した。

 質疑応答では、オランダ大使から「選手や大会関係者にはワクチン接種や毎日のPCR検査が行われる。問題ないのでは?」との質問に植山氏は「ワクチンは万能ではない。台湾やベトナムでは相当厳しい対策を取ったが、広まってしまった。ワクチンを優先的に打つのを嫌う国もある。ワクチン格差がある中で、完全なコントロールはできない。PCR検査も台湾の例で防げていない」とした。

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