今夏の東京五輪の放映権を持つ米放送局「NBC」に開催中止の意思はないようだ。

 新型コロナ禍の深刻化により国内外で中止を求める声が高まっている東京五輪。その中で巨額の放映権料を払っているNBCの動きに注目が集まっているが、同局は開催強行へ向けた動きを強めている。

 米メディアは一斉にNBCが東京五輪の放送体制を発表したことを報道。米紙「カンザスシティースター」は「NBCの五輪部門が、東京五輪の解説者の編成を発表した。また、日中の総合司会はレベッカ・ロウに決まった」と東京五輪の開催へ向けて準備が進んでいる様子を報じた。

 また米紙「ペンシルバニアニューストゥデー」は「NBCは数週間以内に正式なスケジュールを発表する」と指摘。東京五輪全体の詳細な放送日程を6月中に決定する見込みを報じた。

 東京五輪の開催可否に関しては、放映権を持つNBCがカギを握るとの指摘が大きい。同局が中止に舵を切る可能性も指摘されていたが、東京五輪の放送体制を次々と正式発表し始めたことで開催強行を決断したとみられている。

 世界中から開催反対の声が強まる中、東京五輪に巨額のカネを出している企業はやはり強行へと突き進んでいるようだ。