【東京五輪】世論、医療、財界から開催強行に〝圧力〟 スペイン紙が日本の現状を不安視

2021年05月18日 22時05分

三木谷浩史氏

 新型コロナウイルスの感染拡大による影響で今夏の東京五輪開催に圧力がかかっていると、スペイン紙「マルカ」が18日に報じた。

 同紙は、日本国内で五輪開催の反対派が圧倒的多数で「最新の調査では国民の83パーセントが開催を望んでいない」と指摘。非常事態宣言の延長と適応エリアが拡大したことに触れた上で「人口の3・5パーセントしかワクチン接種を受けていないのに、毎日新しい症例の記録が破られている」と、感染拡大に歯止めが利かない現状を伝えている。

 また、こうした事態を受け、約6000人の医者を代表する東京医師会が「非常に忙しく、空き容量がほとんどない」とし、菅義偉首相(72)への公開書簡で「五輪の開催は困難であり、中止すべきだとIOC(国際オリンピック委員会)に説得するよう当局に強く要請している」との状況も報告した。

 国民の反対や医療崩壊の危機が五輪開催派への圧力になっているとしているが、さらに同紙は「大会を開催しないというもう一つのプレッシャーは経済面だ」と報道。日本国内でも報じられているように感染拡大により、2021年の第1四半期の成長率は5・1パーセントのマイナス。このため「多くの大手企業がイベントスポーツを進めないように公に要求するようになった」という。

 特に財界では楽天の三木谷浩史社長(56)が開催に反対し、ソフトバンクグループの孫正義社長(63)が懸念を表明。さらに大会スポンサーのトヨタ自動車の長田准執行役員(55)も「全てのアスリート、国民が安全で安心した環境にいるのが、オリンピックの精神の大前提ととらえている」と語っている。

 日本国内でも各方面からの圧力が高まり、大会中止への包囲網が狭まっているとした一方で「キャンセルするかどうかの決定はIOCにゆだねられており、原則として権限を持っているのはIOCだけだ」と伝えていたが、海外メディアも日本の現状を不安視しているのは間違いないようだ。

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