海外メディアが新型コロナ禍の深刻化にもかかわらず強行されている東京五輪聖火リレーの“闇”を鋭く指摘した。

 聖火リレーを巡っては、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて広島で公道での実施が中止となった。他県では感染者や計画の変更が相次いでおり、ニュージーランド紙「ヘラルド」は「聖火リレーは広島で公道での実施が取りやめとなった。過去数週間で少なくとも6回目のリレーの変更、ルートの再設定や中止などが続いている」とグダグダぶりを皮肉った。

 また同紙は「大都市圏で変異ウイルスの症例が急増している」と深刻な状況を指摘。危機的な現状にもかかわらず聖火リレーが続いていることに疑問を呈し、その理由について「リレーは大手スポンサーによって大きく後援されている。中止するよう求める声にもかかわらず、金を稼ぐために構わず進んでいる。そうして、1万人のランナーが日本を縦横無尽に走っている」。各地で感染者が出たり沿道で密集ができるなど混乱をきたしていても、結局は“金のため”に聖火リレーが強行されていると断罪した。

 多くの国民の生命を危険にさらす東京五輪の開催強行への“助走”となっている聖火リレーにも海外から批判の声が高まっている。