東京五輪との関係はないということか――。オーストラリアオリンピック委員会(AOC)のジョン・コーツ会長(70)が、五輪開催に強気の姿勢を貫いている。

 開幕まで3か月を切りながらも世界各地で新型コロナウイルス禍が収まることはなく、むしろインドでは1日あたりの新規感染者が30万人を超える。このような状況を鑑みてオーストラリアはインドからの入国を15日まで禁止しており、クリケットのプレミアリーグに参加予定だった選手らが帰国できない事態に陥った。

 ところが、豪日刊紙「シドニーモーニングヘラルド」(電子版)によると、コーツ氏は東京五輪後、クリケット関係者が苦労しているようにアスリートが日本で立ち往生することを恐れる必要はないと主張しているという。

 大会期間中、オーストラリア代表チームは検査を含めた厳格な感染対策の下で生活を送るとし「完全に予防接種を受けたチームができれば、この環境でのリスクは非常に小さいと思う」との見解を述べた。

 一方、同メディアは日本で1日平均5000人がコロナに感染し、緊急事態宣言が発令されている上に「オーストラリアと同様にワクチン接種が遅れている」と指摘。それでも、コーツ氏は選手らのワクチン接種率向上に期待している。

 本番に向けては飛び込みのテスト大会を兼ねたW杯などが開催されており、現状コロナの感染は確認されていない。国際オリンピック委員会(IOC)の副会長であり調整委員長も務めるコーツ氏は「私たちは安全な大会を開催できると考えている」と意気込みを語った。