【東京五輪】組織委・武藤事務総長が語った「再延期できない3つの理由」

2021年04月28日 21時56分

武藤事務総長

 東京五輪・パラリンピック組織委員会、国際オリンピック委員会(IOC)、日本政府、東京都、国際パラリンピック委員会(IPC)の代表らが東京大会の準備状況などを確認する「5者協議」が28日、オンラインで開催された。

 協議後の記者会見で、記者団から「再延期できない理由は?」と質問が飛ぶと、武藤敏郎事務総長(77)は「組織的な観点から正式にIOCと議論したことはない」と断った上で、3つの観点から不可能との見解を示した。まず一つは時間的な問題だった。

「2022年にはすでに北京五輪があります。23年の可能性もあるわけですけれども。24年にはパリ大会があります。そういう間で、本当に時間が取れるのかどうか。ただ単に時間を取るだけじゃなく、関係者もそれに向かって準備をする、何年もかけて準備をしている。1年違いの五輪っていうのは今までやったことありません。今回が初めてなんですね。そう簡単にできるものではないんじゃないかと」

 2つ目の理由として、選手のモチベーションを挙げた。

「アスリートの方に意見を聞くと、今回の1年延期でも、モチベーションをどうやって維持するか?と、本当に真剣な課題として向き合っておられると私は理解しています。それを1年、2年と先送りして、何度もやっていけるかというと、これも現実的ではないと思います」

 最後に挙げた理由は選手村の確保だった。「何よりも非常に技術的なことだが」と前置きした武藤事務総長はこう語った。

「選手村が確保できない限り五輪はできません。選手村はご承知の通り特別な場所を用意しました。民間の開発計画として、当初はきちっと約束して使わせていただき、1年延期のときには真っ先にご相談して何とか対応していただきました。また、さらに延期して民間の契約に勝手にこちらの都合をぶつけるというのは非常に困難だと思います。選手村が今の場所に確保できない、恐らく他の場所を確保することができない、従って非常に大きな技術的な理由によって無理ではないかと私個人は考えている」

 中止や延期について個人的見解とはいえ、ここまで明確に話すのは異例。それだけ緊迫した状況ということか。

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