空手の男子組手67キロ級で東京五輪出場を目指す佐合尚人(28=高栄警備保障)がリベンジに燃えている。

 佐合は篠原浩人(31=マルホウ)と東京五輪出場枠をかけた激しい戦いを繰り広げていたが、昨年3月に新型コロナウイルス禍の影響で最後の選考大会が中止に。東京五輪ランキングで約170点リードしていた佐合の東京五輪出場が確実になった。しかし、世界空手連盟(WKF)が1年延期となった東京五輪の予選方式の見直しを発表。全日本空手道連盟は、選考への影響が危惧される同階級の再選考を実施する方針を固めた。

 24日のオンライン取材では「再選考が決まったときは残念な気持ちもあったが、五輪が延期になったときに(母校・帝京大の師範)香川政夫氏(65)から再選考はやるだろうっていう話は聞いていたので、気落ちすることなく、再選考に向けて頑張ろうと気持ちを切り替えられた」と当時を振り返る。

 この約1年間は攻撃面を中心に強化。最後の選考レースとなる4月30日から行われるプレミアリーグ(PL)リスボン大会に向けて、調整も順調に進んでいるといい「この1試合ですべてが決まってしまう。何が何でも自分の力で勝ち取りたい。試合ですべてを出し切れるように楽しんでやりたい」と目をぎらつかせた。

 かつて本紙に「東京五輪でメダルを獲得したい」と語っていた佐合。まずは代表の座をつかみ取る。