日本陸上連盟の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー(64)が東京五輪女子マラソン補欠の松田瑞生(25=ダイハツ)を絶賛した。

 松田は14日の名古屋ウィメンズマラソン(バンテリンドームナゴヤ発着)に出場し、2時間21分51秒(速報値)の好タイムで優勝。瀬古氏は「大崩れしないし、2時間21~22分とかでずっと走っていて、すごく安定性がある。安定性で言えば、女子の中で一番あるんじゃないかな」と高評価を下した。

 その一方で東京五輪のマラソン代表勢では、男子の服部勇馬(27=トヨタ自動車)、中村匠吾(28=富士通)、女子の鈴木亜由子(29=日本郵政グループ)が昨年9月のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)以降、フルマラソンを走っていない。瀬古氏は「我々の目に見えない疲れがあると改めて感じている。なかなか五輪代表になってケガしてこれからっていうのはなかなか(レースに)出られないと思う。いい体調で出ないといけないというプレッシャーとも戦わないといけない」と話した上で「松田選手がいれば、代表選手も安心して練習できる。ケガをしたら交代という危機感もある。油断しないで代表3人はやるんじゃないかなと思う」と奮起を促した。

 女子の補欠には松田と小原怜(30=天満屋)が控えている。補欠一番手については「まだ順番は決めていない。これからミーティングで話をして決めていく。いつ(代表選手と)代わってもいいというような気持ちで7月まで緊張感を持ってやってほしい」とエールを送った。