北島「東京国体には出ると思うよ」

2012年08月06日 18時00分

 ロンドン五輪競泳男子400メートルメドレーリレーに決勝に入江陵介(22=イトマン東進)、北島康介(29=日本コカ・コーラ)、松田丈志(28=コスモス薬品)、藤井拓郎(27=コナミ)の最強メンバーで臨んだ日本は、この種目では初の銀メダルを獲得した。合言葉は「康介さんにメダルを」。平泳ぎで3大会2冠どころか銅メダルすら逃した北島は、エースとしてチームを束ね、最後の最後に最高の笑顔を見せた(写真右から入江、北島、松田、藤井)。

「うれしいっす」。ロンドン五輪の表彰台に初めて上がった北島は、感慨深げに銀色のメダルをながめた。

 銀メダルへの足がかりとなったのは、第2泳者・北島の意地の泳ぎだった。先陣を切った背泳ぎの入江が2位でつなぐと北島がトップの米国を猛追。個人100メートル決勝での59秒79をはるかに上回る58秒64で1位に躍り出た。

 チームとしても気持ちは一つになっていた。メンバーの合言葉は「康介さんにメダルを」。入江が、松田が、藤井が、日本の競泳界を引っ張ってきた北島への思いを胸に奮闘した。

 レース前から〝失意〟の北島を盛り上げようと必死だった。練習の際には、北島の引継ぎが良くないと、あえて「康介さんの引継ぎが鍵です!」と〝ヤリ玉〟に挙げた。もちろんチームの雰囲気を良くするためだ。北島にも、そんなチームメートの思いが伝わっていたのだろう。分析マニアの藤井から「こうした方がいいですよ」とアドバイスされれば、素直に取り入れた。

 この種目では日本勢として初の銀メダル。「予選の成績から普通に考えたら3番か4番でしょ。みんなでいろいろと考えてやった。2位は予想していなかったよね」(北島)。表彰式では、両手を突き上げて歓喜する3人の後輩の横で、北島はその光景を目に焼き付けるようにゆっくり会場を見回していた。

 仲間たちのサポートもあって有終の美を飾ることができた北島だが、まだまだ現役生活は続く。

「どういうステージに向かうか見極めて考える必要がある。ここで終わりじゃないと思ったし」。来年の世界選手権(スペイン)や2016年リオ五輪については明言を避けているが「東京国体には出ると思うよ。自分が生まれ育ったところで試合をするのは素晴らしいからね。子供たちが2020年、東京に五輪が来てほしいと思ってほしいし」と、来年の東京国体参加を早々と表明した。

 その東京国体が最後になるのか、はたまた再び世界に向かうのか。日本競泳界のスターが、新たな境地を開く。