“ミックス”ならではの難しさとは? カーリングの日本混合ダブルス選手権2日目(24日、青森・みちぎんドリームスタジアム)、2年ぶり3度目の優勝を目指す藤沢五月(29=ロコ・ソラーレ)、山口剛史(36=SC軽井沢クラブ)組は1次リーグでフルクラムに7―6で競り勝ったが、課題も浮かび上がった。

 この日は最大5点差をつけながらも、後半はショットに精彩を欠いた。第7エンド(E)終了時点で6―6の同点に追いつかれたが、最終第8Eにきっちりと1点を奪い、勝利をつかみ取った。ただ、納得がいかなかったのか、試合後には2人で長時間ミーティングをする姿が見られた。

 通常のカーリングは4人で競技を実施する一方で、混合ダブルスは2人ですべての作業をこなす必要があるため、一筋縄ではいかない。1998年長野五輪女子代表の大沢明美氏(47)は「アイスの読みが難しい。通常は4人で協力してアイスを読むし、スイーピング(石の前をブラシで掃く人)に2人つくことができる。でも混合ダブルスはスイーピングにつけるのが1人になるので、コントロールが難しい。石のスピードやコントロールをするのが難しいっていうのはある」と指摘する。実際に藤沢も「作戦的な部分とアイスの読みが少しずつずれて苦しんだ部分があった」と苦笑いを浮かべる。

 とはいえ土壇場で力を発揮するのは、さすが平昌五輪銅メダリスト(4人制)といったところ。藤沢も最後には「細かいところを修正すれば次よくなるかなというような試合だった」と前を向く。来冬の北京五輪出場には優勝が必須。フジヤマペアの今後から目が離せない。