東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長(56)が24日、会長就任後初の国際オリンピック委員会(IOC)理事会に参加し、冒頭であいさつを行った。

 トーマス・バッハ会長(67)をはじめ、IOC理事とオンラインで面会した橋本会長は「多くの理事の皆さんから、私自身がアスリートであったこと、大臣を経験したことを含めて『歓迎する』『一緒に頑張ろう』と大変、温かい言葉を頂きまして、改めて身の引き締まる思い」と話した。

 また、会長として取り組む「コロナ対策」「ジェンダー平等の推進」「東京モデルの将来への継承」という3つの重要施策も理事会で報告。その中の「ジェンダー平等」に関しては、会長候補として名前が挙がっていた小谷実可子スポーツディレクター(54)をヘッドとし、武藤敏郎事務総長(77)直轄の「ジェンダー平等推進チーム」の発足を発表した。大役を担う小谷氏は「身の引き締まる思い。責任感とともにやりがいと可能性を感じます。この機会に改めて多様性と調和を見つめ直したい」と所信表明。明日(25日)からミーティングを開始するという。

 一方、橋本会長は「スピーディーさ」と「目に見える形」への強いこだわりを見せた。大会組織委員会の森喜朗前会長(83)の女性蔑視発言に端を発した一連の騒動を教訓に、橋本会長は「東京大会がもたらす意味を世界に発信していきたい」と語り、イメージ一新に力を注ぐ決意を示した。