女性蔑視発言で辞任した東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)の後任候補を選定する第2回の検討委員会が17日、都内のホテルで開かれ、橋本聖子五輪相(56)に就任要請する方針が固まった。明日18日に第3回の検討委員会が開催される。
 御手洗冨士夫名誉会長(85)を座長とした同委員会は午前10時に始まり、日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長(63)、スポーツ庁の室伏広治長官(46)、東京都の多羅尾光睦副理事(63)、柔道金メダルの谷本歩実氏(39)、元体操選手の田中理恵氏(33)らメンバー8人全員が参加。約1時間半の議論の末、後任候補を橋本氏に一本化することが確認された。

 今後、正式に就任要請されるとみられるが、橋本氏が受諾すれば近く開催される理事会の承認をもって橋本新会長が誕生。仮に固辞した場合は検討委員会で再び候補者選びを行うことになる。

 なお、組織委は「本日の審議内容につきましては、具体的な候補者の人選に関わるため、新会長決定後に選考プロセスなどあらためてメディアの皆さまに説明の場を設けてまいります」とコメント。予定になかった第3回の検討委員会を18日に開催することを併せて発表した。

 16日に開催された第1回の検討委では新会長にふさわしい5つの項目として「五輪・パラ、スポーツに対する深い造詣」「国際的な活動の経験、国際的な知名度や国際感覚」「組織運営能力や多様な関係者と調和を図る調整力」のほか、男女平等や共生社会など「五輪憲章や東京大会の理念を実現し、それを将来にレガシーとしてつなげていくことができる人」「東京大会のこれまでの経緯や準備状況について理解していること」が挙げられていた。