日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長(63)が12日、女性蔑視発言で辞意を表明した東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)による〝密室〟での次期会長要請に言及した。

 森会長は前日(11日)、日本サッカー協会元会長の川淵三郎氏(84)と面会し、自身の後任に指名した。これを受けて川淵氏は一度は受諾。だが、この日になって橋本聖子五輪相(56)が「しっかりとした手続きを踏むことが重要」と発言するなど、密室での後継指名に批判の声が上がっていた。

 山下会長は「基本的に正規の手続きを進めていく。それは定款でも決められている」と話し、森会長の行為については「自分のあとを担う人が大変な役割だというのは、ご自身の経験も踏まえて分かっている。秘密裏に、もしそういう話になった時には受けてくれよ、という思いだったのかなあと思います」と語った。

 その上で「国内的にも海外的にも、正規の手続きじゃないところで次の会長が決まっていく、そういうイメージを与えたことは決してよろしくない。今日の理事会でも、ちゃんと手続きにのっとった形で次の理事、会長を選んでいくというのは、全員一致した意見でありました」と話した。